ページの先頭です

一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会

ホーム

学会について

理事長挨拶

2018年11月吉日 

一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会 理事長挨拶

 

東京医科大学八王子医療センター呼吸器内科 教授
一和多 俊男

 

   この度、東海大学の桑平一郎先生に引き継いて、一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会(JSRCR)の理事長を仰せつかりました一和多俊男と申します。よろしくお願い申し上げます。

 本学会は、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・臨床工学技士・薬剤師・栄養士などの多くの職種の方々から構成されております。毎年開催される学術集会において、シンポジウムやワークショップで多職種の専門家が参加して討論が行われ、本学会が多職種の医療従事者が交流する学際的学会としての重要性が増していることを実感しております。お陰様でこの数年間に会員数が急激に増加して現在は4,500名を超えて、学会のより効率的な運営システムの構築が必要であり、今後も継続して充実させていきたいと思っています。

 次に簡単に自己紹介させて頂きます。1984年に日本大学医学部大学院卒業して、獨協医科大学越谷病院呼吸器内科(故内山照雄教授)に入局しました。長尾光修助教授(現名誉教授)先生とともにWasserman 先生や Casaburi 先生らが講師を務めた心肺運動負荷試験に関する講習会に参加し、運動生理の基礎や運動負荷試験方法を学んで臨床研究を行いました。この運動生理の知識を呼吸リハビリテーション(リハ)に活かせないかと思っていた2003年に桂秀樹先生が済生会栗橋病院に赴任されて、桂先生の助言を頂いて包括的呼吸リハチームを立ち上げました。そして東京医科大学八王子医療センターへ異動後も包括的呼吸リハを行っています。

 近年、COPD患者において、Physical Activity増加による骨格筋機能の向上が生命予後に好影響を与えることが注目されていますが、約20年前に骨格筋機能の重要性を認識させられた運動生理試験を経験しました。症例は16歳の多発性肺動静脈瘻患者で、肺動脈塞栓術により大気下の PaO2が約50 Torrから約75 Torrへ上昇し、漸増運動負荷試験において、最大酸素摂取量は増加し、心拍数・分時換気量・血中乳酸濃度が低下すると予測していました。しかし、塞栓術前後でいずれも殆ど変化がありませんでした。後日、Wagner 先生の論文を読んで、健常な非鍛錬者においては、酸素供給が制限された時の最大酸素摂取量は、活動筋の酸素拡散能(有酸素代謝能)が規定因子なることを知りました。

 2007年、本間生夫先生と福地義之助先生が、『呼吸リハビリテーションをサイエンスとして追求し、しっかりとした科学的裏付けのあるリハビリテーション方法を現場に提案していくことを目指す。』との趣旨で、Forum for Science in Respiratory Rehabilitation (FSRR)を立ち上げられ、サイエンスとしてその機序などに興味を持って探求することが呼吸ケア・リハビリテーションの発展に大切だと思います。

 2017年11月に仙台で『心の癒しとサイエンス』とのテーマで、第27回日本呼吸ケア・リハビリテーション学会学術集会を開催させて頂きました。呼吸リハの適応となる患者さんの多くは気持ちが沈んでいますが、周囲の人の励ましにより病気に立ち向かおうとする気持ちが芽生えます。チーム医療を通して、患者さん、ご家族と医療従事者が同じ気持ちなることが大切であり、この一体感が『心の癒し』を生むと思います。

 最後に私が理事長を務める2年間に各委員会のメンバーと協力して、1)財政の健全化、2)会員の皆様の教育の機会の充実と国際化、3)医療現場における呼吸療ケア指導士の立場の確立、4)末期呼吸不全緩和ケア診療加算算定を目標にして努力していきたいと思います。皆さまのご協力、ご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。

   

このページの先頭へ
このページの先頭へ